(グアナファト州・プエルトインテリオール)7月10日、在レオン日本国総領事館・メキシコ日本商工会議所協賛で、GTO州治安当局による講演及び中央管理監視センター(C5i)の見学会が開催されました。
当日は、カベサ・デ・バカGTO州治安局長の講演に続いて、C5iの見学会が行われ、実際グアナファト州の治安はどのように守られているのかを知る、貴重な機会となりました。
講演会の前に在レオン日本国総領事館・板垣克巳総領事よりご挨拶
「本日はグアナファト州治安局からこのような機会を頂き、大変感謝している。在留邦人がグアナファト州で安全に住むためには、日々治安当局がどのような監視をしているのか、非常に重要なテーマである。COVID19前の2018年に日系企業向けにC5iの見学会が行われて以来、パンデミックの影響で開催出来ていなかったので、今回COVID19が収まった後に開催できたことを非常に嬉しく思う」
続いて、メキシコ商工会議所(以下、カマラ)・治安問題委員会より高村勝彦・副支部長からのご挨拶
「グアナファト州に住む邦人は現在2,100人を超えている。多くの外国人の方が住む中で最も多い人数だといわれている。今年6月初旬にディエゴ・シヌエ・ロドリゲス州知事が来日し、より多くの日系企業に進出・投資をPRしてきたが、検討する日系企業にとっても治安は非常に重要なテーマである。今後、カマラとしても正しい情報を把握し、会員企業の皆様に正しい理解をしていけるように取り組みたい」
講演にて、左から在レオン日本国総領事館・板垣克巳総領事、カベサ・デ・バカGTO州治安局長、カマラ・治安問題委員会・高村勝彦副支部長
その後のカベサ・デ・バカGTO州治安局長で触れられた主な点は以下の通り
在留邦人の皆様に快適に過ごしていただけるよう、GTO州治安局では様々な取り組みを行っている。
グアナファト州では、約310億ペソの投資をかけて、最新テクノロジーの導入や警察官の教育・育成を行っている。その結果、CALEA(Commission on Accreditation for Law Enforcement Agencies)という認定も受けており、ニューヨークやロンドン、ドバイといった国際都市と劣らないレベルの治安維持体制をとっている。
グアナファト州の警察官のうち、約5分の1が女性の警察官で、管理職で活躍している女性も多くいる。
グアナファト州の犯罪には大きく分けて2パターンある。1つは石油関連の盗難事件。PEMEXなどのガソリンスタンドの強盗や、ダクト管から石油を盗難するというケースです。もう一つは麻薬絡みの犯罪。州内で起こる殺人事件の約90%は麻薬犯罪組織間での殺人事件である。
C5iは州内の病院や鉄道、教育機関やコンビニエンスストア・ドラッグストアなどの監視カメラと繋がっており、統合した形で司令を出すことが出来る。415キロにもわたる光ファイバーの導入により、メキシコでは第3位の通信環境のされている。
州内には緊急ボタンが2万個、防犯カメラが2,317台設置されている。
ジャパンデスク
C5iにはジャパンデスクが設置されており、24時間体制でグアナファト州に住む日本人の方々が困った時のサポートをしています。
電話番号:018009767486
アプリ:Emergencias GTO 911の紹介
災害、急病人の発生、車両の故障などといったあらゆるトラブル・緊急時には、C5iに直接繋がるアプリをスマートフォンにインストールすることをおススメします。アプリはスペイン語だけでなく英語・日本語で操作することができます。スペイン語で事情を説明することが難しい時・話すことが出来ないようなトラブルに巻き込まれたときなどでも使用できるので、是非インストールしてください。
iOS
Android
実際に編集部でアプリをインストールし、会員登録後に日本語に切り替えた画面。それぞれクリックするとトラブルのカテゴリーに分かれている。
その後、質疑応答のセッションでは、グアナファト州が他州から治安を良く思われていないことに関してグアナファト州に住む人々はどう考えていくべきか、紹介されたジャパンデスクやアプリの使い方などの質問がありました。
講演終了後、2グループに分かれてC5iの見学に。職員の方々がしっかりとしたプロセスで登録・認証され公務に励んでいる様子や、モニターにより24時間監視されている様子など、今回特別に見学の許可を頂いたこともあり、参加者の皆様からはツアー中も質疑応答が出るなど、参加者の皆様のグアナファト州への治安に対する意識の高さも垣間見れました。
C5i
住所:Av. Mineral de Cata 1303, Col. Puerto Interior, 36100 Silao, Gto.