今回はメキシコで太陽光パネルの導入をサポートするKiwapower様にお話を伺いました。太陽が降り注ぐメキシコでの事業戦略や、お話しを伺った森山様・森川様のこれから挑戦してみたいことなどをお聞きしましたので、是非ご覧ください。
目次
太陽光電力の導入で、メキシコの企業を支えていく
―御社の事業紹介をお願いします。
―森川様:Kiwapowerは2020年1月に設立され、メキシコシティを拠点としています。当社は、丸紅とメキシコのBecquerel Capitalの合弁会社であり、従業員は15名です。そのうち日本人の従業員は2名の営業担当、1名のアドミ担当者がおり、その他の従業員はメキシコ人です。
事業内容は、太陽光で作った電気の販売です。当社は太陽光発電設備へお客様の代わりに初期投資を行い、太陽光電力の販売を行います。お客様が初期投資をしないことによるメリットに加え、既存の電力供給よりも安価に電力を調達できる点を、魅力に感じていただいています。
主な顧客は、製造業の日系企業で、日系企業が7~8割を占めております。非日系企業は2割ほどとなっています。地域もグアナファト州が最も多く、その次にアグアスカリエンテス州となっており、バヒオ地区に集中しています。また、グアナファト日本人学校への太陽光パネル寄贈も行っております。
当社の太陽光パネルは中国からの輸入が主な調達方法であり、中国メーカーの製造施設から船で太陽光パネルをメキシコに輸入しています。昨今、マンサニージョ港で中国からの輸入船が混雑しており、通関業務に遅延が生じているなどの問題もありますが、当社の太陽光パネルではそうした問題にはまだ大きな影響を受けておらず、納期の遅延というものも発生はしておりません。ただし、注視していかなければいけない問題だと認識しております。
停電対策にも力を入れた事業展開を目指す
―メキシコではどのように事業を展開したいのか、事業戦略をお願いします。
森川様:今後の事業戦略として、3つ申し上げます。
1. 分散電源事業の拡大
まずは、現在のメイン事業である太陽光パネル設置(分散電源事業)の拡大を目指しています。具体的に申し上げますと、“メキシコの屋根にできるだけ多くの太陽光パネルを設置し、分散電源を推進していきたい”と考えています。
2. 電力小売業者の紹介
メキシコでは、殆どの企業の方がメキシコの電力公社(CFE)から電力を購入しています。従来の電力供給業者であるCFEから電力を購入するのではなく、再生可能エネルギーの電力を提供する小売業者との提携を進め、お客様により安価な電力を提供する事業展開を目指しています。当社が電力の小売業者様と提携して共同で企業にご提案させていただく形で、小売業者の選定のアドバイザーとしてサポートさせていただきます。メキシコには大手の外資系の小売業者など様々な電力小売業者がありますが、パートナーとして信頼できるところを選定しています。
3.停電対策としての蓄電池の導入
停電時の対策として蓄電池のサービス導入も目指しています。停電が多いメキシコですが、停電発生時は太陽光パネルを停止をしなければいけないことが法律で決まっているため、パネルを設置するだけでは停電対策になりません。特に製造業のお客様からは、わずかな時間の停電でも製品の廃棄につながる可能性があるため、蓄電池のサービス提供の需要の高まりを感じています。
グアナファト日本人学校に寄贈したソーラーパネル
―今年4月に、グアナファト日本人学校へのソーラーパネルの寄贈をされました。今後、地域貢献についてはどういったプランがありますか。
森川様:地域貢献については、当社はグアナファト日本人学校へのソーラーパネルの寄贈を行いました。今後も学校との関係を強化し、教育的な活動や技術的なサポートを通じて学校との連携を深める予定です。例えば、太陽光についてのミニ講義を行ったり、当社の技術チームが学校に訪問して、理科の授業をサポートしたりするなどです。また、地域のイベント共同開催や環境対応への貢献も積極的に行っていく意向です。
太陽の国、メキシコだからこそ挑戦したい事とは
―太陽光パネルをメキシコの企業に導入することで日々奮闘されている森山様と森川様ですが、メキシコで今後挑戦してみたい事を教えてください、
森山様:私は、メキシコの豊かな自然環境や昆虫に興味があります。息子と昆虫ツアーに参加したいですね。息子は昆虫が大好きで、コスタリカまで昆虫ツアーに行ったことがあります。ただ、昆虫を探して見つけるだけの昆虫ツアーですけれど(笑)、息子はとっても喜んでいました。メキシコではヘラクレスオオカブト(亜種)なども見つけられることが出来るようですね。私は普段メキシコシティに住んでいるため、昆虫に遭遇する機会があまりないです。メキシコのユカタン州やチアパス州などのようなところに息子を連れていき、昆虫ツアーに参加したいです。これは、メキシコならではの経験になると思っています。
森川様:私は海が好きで、ダイビングのライセンス取得を目指しています。カンクンやプエルトバジャルタ、ロスカボスなどそれぞれ海沿いでも違った雰囲気に、いつでも魅了されています。ダイビングで出会える色々な生き物の愛らしさや、海沿いの地域の様子などを通じて、メキシコの素晴らしさをより多くの日本人に伝えたいです。
メキシコの太陽の下、気持ちもpositiveに!
―太陽光をメキシコでPRする、御社らしい挑戦したい事が聞けたと思います(笑)。最後に、MEXITOWN読者の方へメッセージをお願いします。
森川様:私自身はメキシコが好きです!positiveなメキシコのイメージをなるべく多くの日本人の方に知って頂ければと常に思っています。危険な場所もあるため安心できないときもありますが、現在住んでいる方には、いろいろチャレンジしていただきたいです。まだメキシコに来たことがない方には一度来いただきたいと強く思っています。
太陽光を取り扱っていると、メキシコの太陽がすごく心地よく感じます。今日(インタビューは6月中旬に行われ、丁度メキシコに熱波が来ていた頃です)も暑いですが、太陽がでていると気持ちも元気になります。そうした気持ちの面でも住みやすい国だと思いますので、太陽の恩恵を目一杯感じてほしいです。
Kiwapowerは、メキシコの太陽光エネルギーによる分散電力事業を展開し、再エネルギーの普及や地域貢献に貢献しています。メキシコでの事業展開において、さらなる成長と成功を目指しています。
―ありがとうございました!仰る通りメキシコは太陽の国。何か辛いことがあっても常に太陽の日差しがあると気持ちも前向きになれる気がしますね。森山様、森川様、本日はありがとうございました!
お問い合わせ先
Kiwapower, S.A.P.I. de C.V.
+52 (55) 7928 3714
Ikuko.morikawa@kiwapower.com
Hipólito Taine 244, Int. 12, Polanco V, Miguel Hidalgo, 11560, Ciudad de México